ドイツ製（Von Eicken社）

さり気なく、パッケージには「マダガスカルバニラの香り」という文言が記されています。実際にマダガスカル産のバニラを使用した香料を使用しているのかは分かりませんが、バニラはバニラでもマダガスカルバニラのフレーバーということなのでしょう。


【味・香りについて感想】

この煙草は、かなり吸いやすくスイートなリトルシガーとなっているのです。
まず、シガレットの香りですが、これは単純なバニラの香りとはなっていませんね。
バニラというよりも、シナモンのような少しスパイシーな香りが印象的となっています。 　

これが何とも甘く心地の良い香りで、あくまで嫌味は無くナチュラルな甘い香りながらも、
野暮ったさは無くシナモンの香りが歯切れの良さを演出しているのです。 　
ただ、開封から時間が経つと、この特徴的な香りは落ち着いてきます。
開封一番はシガレットの香りを堪能することをお勧めしたいところですね。 　

そして喫味の方ですが、このバニラはチャップマンの中でも
取り分け紙巻に近いような吸い心地となっています。
喫味も決して野暮ったくはなく軽快なのですが、味わいとしては
非常にスイートに一辺倒な味わいとなっているのです。 　

特に、序盤から中盤までは甘く軽快な味わいであり、
あまりリトルシガーという印象は感じられないでしょう。
煙の質感も紙巻並みにソフトで軽快なものとなっています。 　

チップの甘味も、くどさは無いものの非常に甘さを感じられるものなので、
より喫味と相まってスイートな味わいを呈しています。
かなりリラクゼーション効果の高い味わいと言えるでしょう。 　

ただし、中盤を越えてくると、それなりにリトルシガーらしい
シガーテイストが目立ち始めてきます。
それでも非常にマイルドで喫しやすいテイストであることに変わりはないのですが、
心地の良い甘さはヤニっぽさに隠れ始めてきます。 　

何よりも超絶スイートな味わいが特徴の煙草ですので、
思い切って中盤程度で喫煙を終了してしまうのもありかも知れませんね。

紫煙の香りも、かなり甘い香りとなっています。
香ばしい甘さの香りなので変に嫌な甘さの香りとは思いませんが、
甘い香りが苦手な方と過ごすシーンでは少し気を付けた方が良さそうです。 　

総じて、軽快ながら非常に甘い味わいの煙草となっています。
煙も非常に甘いテイストであり、更にはチップの甘味が追撃してくる
怒涛のスイートリトルシガーなのです。 　

全体的にはリトルシガーなどシガー系のバニラフレーバーと言うよりも、
キャスターなどの紙巻のバニラフレーバーが好みであればマッチする煙草のように思えます。
ふんわりと軽快に甘い味わいでありながら、チップの甘味が輪郭を添えているので、
何とも分かりやすい味わいの煙草と思えるでしょう。 　

とにかく、バニラフレーバーと言うスタンダードなフレーバーであり、
それこそ変に癖のある味わいでもないのですが、
中々に個性的なバニラフレーバーとなっています。
ここまで軽快で甘さに傾倒しきった煙草というのも、意外と珍しいものだなと思ったのでした。

ものすごく、あまあまな煙草ですよ。


記事参照元：Кути-Якусоку Ф.П.